皆さんこんにちは!
シェリーです。
様々な投資取引の分野に「フォワードテスト」というものが存在することをご存知でしょうか?
FXの自動売買においてもこのフォワードテストという言葉は度々出てきますが、実際にどういったものかを知らずにそのままにしているという方が多いように感じます。
実はこれ、知っているのと知らないのとでは天と地との差が開くんです。
FXの自動売買において、フォワードテストを知らないが故に大きな損をすることもあります。
そんなの、知らなかったら絶対不利ですよね。
今回の記事では、このFXの自動売買のフォワードテストにおける概要やメリット・デメリットについて解説していきたいと思います。
この記事を読めば、フォワードテストの理解によって自動売買で稼ぐ道にグッと近くでしょう。
この記事の目次
FXのフォワードテストとは?
FXの自動売買のフォワードテストとは、一言で言うなればFXの自動売買の将来の収益を予測する手段のことです。
特にシステムトレードや売買ルール(ロジック)の世界で使われることが多いテストのことで、「その仕組みを使って実際に儲かるのかどうか」を判断するために行われます。
そして、このフォワードテストには2種類存在し、
・リアルフォワードテスト
・ウォークフォワードテスト
と呼ばれています。
「何のこっちゃ」と思いますよね。
安心してください。それぞれ解説させていただきます。
リアルフォワードテスト
リアルフォワードテストとは、実際に運用させてみて儲かるかどうか、資金が運用に耐えられるかどうかを試す方法になります。
例えば、「半年間FXの自動売買の運用を実際に行い、どの程度儲かったか」ということを調べる方法です。
名前の通り、リアルに運用を行ないそれがどういう結果になったのかをデータとしてまとめることで、その自動売買の良し悪しを判断する指標にします。
例えばMAMであれば、自動売買の運用を担当しているトレーダーの力量はもちろん、どのぐらいのリスクを取っているのか、どういったトレードスタイルなのかといった情報を知ることができます。
ウォークフォワードテスト
ウォークフォワードテストは、過去の実績から予測される未来の状況をシステムトレードのシミュレーションとして使うテストです。
少々複雑なテスト方法となっているので、具体例を元に解説します。
①5年程度を一区切り程度に分割し過去データを5期間に分割(この場合1年単位に分
割できる)、さらに分割したデータの内、過去の4期間(4年間)を使用して、検証したいトレードシステムの最適化(※)を行います。
②最適化の際に使用していない1期間(1年分)を当てはめて集計して一区切り分の検証の完了です。
③これを様々な期間の5年間で検証することを繰り返します。
※「最適化」とは、その期間に集中して成績の出るロジック・手法を微調整しながら当てはめていくことです。似たような専門用語に「カーブフィッティング」があります。
このような手法で行うのがウォークフォワードテストです。
実際の相場で例えるのであれば、
「FXの自動売買の取引方法をリーマンショックに近い状況(リーマンショックを含んだ5年間)を想定しながら取引するとどうなるのか」
といった形でテストを行います。
過去の状況を未来の状況に当てはめて考えたり、実際にお金を投資して運用するわけではない点から、リアルフォワードテストとは一味違ったテスト方法となっています。
このような複数のフォワードテストをFXの自動売買に用いることで、このトレーダーをリンクした場合どの程度の利益が想定できるのか、あるいは信用できるトレーダーなのかということを調べることが可能です。
このフォワードテストは、業者によって結果が提供されている場合もあればされていない場合もあります。
提供されていればそれが一番楽ですが、そうでない場合は自分で検証したりする必要が出てきますね。
フォワードテスト結果が提供されていない、自身での検証も不可能という場合は、その自動売買に対する信憑性はめちゃめちゃ低いと考えてください。
FXのフォワードテストを自動売買で公開するメリット・デメリットとは?
FXの自動売買でフォワードテストを公開するメリットやデメリットについて紹介していきます。
メリットは以下の4点です。
・貴重な資料になる
・反応が分かる
・人気トレーダーの運用が利益に期待できるかどうかわかる
・公開すると信用度が上がる
それぞれ解説していきます。
メリット①:貴重な資料になる
貴重な資料となるという点に関しては、
多くの公開されたデータが過去の相場をそのまま当てはめたバックテストや過去の成績を提示したFXの自動売買のデータが多いため、対照的なテストであるフォワードテストを利用しているというのは貴重であることが挙げられます。
このフォワードテストが公開されれば、この自動売買の運用方針は利益が上がるのかどうかと言った情報を知ることができ、バックテストよりも分かりやすく、しかもより確率の高い利益の見込みを知ることができるという点で大きなメリットです。
メリット②:反応がわかる
反応が分かるという点は、自動売買の中でもMAMにおけるお話となります。
どういう事かというと、フォワードテストで見込みの運用成績を公開することで、トレーダーとして自分の評価がどうかと言った反応が分かるという点が挙げられます。
人気が出れば自分の運用方針が多くの方に支持されたものであるということが分かりますし、逆にそうでなければ自分の運用方針に問題があるのではという検証にもなるのです。
フォワードテストを行って公開することで投資家の反応を知ることができるという別の意味の検証ができるというメリットが得られます。
メリット③:人気トレーダーの運用が利益に期待できるかどうかわかる
こちらもMAMにおける話となりますが、
逆に、人気トレーダーの運用が利益に期待できるか自身で判別できるのもメリットです。
FXの自動売買をする側からすれば、フォワードテストの結果はトレーダーの能力を知る大きな手掛かりになります。
そのため、人気のトレーダーは実際に利益が期待できる運用を行ってくれるのかと言った確認をすることができるという大きなメリットを生み出してくれます。
メリット④:公開すると信用度が上がる
フォワードテストはバックテストよりも精度の高いテストです。
そのため、フォワードテストを公開することで信用できるトレーダーであるということを証明することも期待できます。
信用が高まれば利用するユーザーも増えるため、そのトレーダーの報酬が上がる可能性も高いのです。
このように公開することで得るメリットも公開する側、公開したものを見る側共に得られます。
次に、デメリットは以下の2点です。
・あくまで見込みであるため、必ず信用してもらえるとは限らない
・運用の欠点を知られてしまう
それぞれ解説していきます。
デメリット①:あくまで見込みであるため、必ず信用してもらえるとは限らない
フォワードテストは、結局のところ見込みでしかありません。
そのため、予想外の状況になった際には全くあてにならないこともあるのです。
また約定力と言って注文が通る確率に関しても、フォワードテストは忠実に再現できるわけではありませんから、そういったものを加味すると、正確な見込みではなくなります。
そういった意味でのデメリットです。
デメリット②:運用の弱みを知られてしまう
トレードの質が分かりやすいテストなので、公開している自動売買の欠点を知られてしまうという点もデメリットと言えます。
しかしこれに関しては、逆に弱みをきちんと知ってもらった上で運用に参加してもらうことが理想です。
弱点の無いトレードなんてほぼ存在しませんから。
大事なのは、苦手分野をしっかり把握しそれにどう対処するかを示しているかどうかです。
FXのフォワードテストが公開されていない自動売買は大丈夫なのか?
結論を言うと、大丈夫ではありません。
トレードの質が分かるフォワードテストを公開していないということは、「結果の出ないトレードだから公開できないんだ」と捉えられても仕方ありませんよね。
しかし、フォワードテストには多大な労力がかかるため、安全なトレーダーであっても時間の都合で検証していないという可能性があります。
逆に公開していてもフォワードテストの検証方法が適切でなく、自分に有利な検証結果を公開している場合は、信用できません。
このように公開されていなくとも大丈夫なものもありますし、逆に公開されていても実は信用できないというものもあるのです。
そのあたりは、可能であればその運営者に直接質問するというのも一つの手です。
優良な運営者であれば、真面目に答えてくれると思います。
FXのフォワードテストの自動売買における見方とは?
FXの自動売買であっても、フォワードテストの見方は他のシステムトレードと変わりません。
自身で行う場合は、少額をFXの自動売買で運用してみて、そのトレーダーの過去の運用成績を合わせてみながら、
・トータルでどれくらいの利益が出ているのか
・勝ちやすい時期
・負けやすい時期はどこか
・平均して月ごとにどのくらい利益を出しているのか
といった項目を検証します。
公開されているものを見る場合も同様に、
・過去のデータを照らし合わせて勝ちやすい時期
・負けやすい時期はどこか(リーマンショックに耐えたというようなものではなく、よりミクロなタイミングを見る)
・平均して月ごとにどのくらい利益が期待できるのか
といった項目に注視します。
これらを見ることで、作為的に作られたフォワードテストであってもある程度のトレーダーの能力を見ることが可能になるわけですね。
FXのフォワードテストを自動売買で確認する際の注意点とは?
主な注意点としては、
・過去データであるバックテストデータを見ること
・データが信用できるものかどうかを判断すること
です。
フォワードテストだけでもある程度の目安にはなりますが、バックテストをした過去の運用成績と照らし合わせることでより精度を上げることが可能になります。
言い方を変えると、フォワードテストばかりでは不十分ということです。
フォワードテストであっても想定するものが有利なものになっている場合もあるので、局面をしっかり見てどういった強みや弱みを持っているのか、表面的なトレードの優秀さだけを見ないという点にも注意します。
まとめ
FXの自動売買のフォワードテストは自動売買の能力・信用度を計るために必ず必要なものです。
しかし、バックテストの結果や過去の運用成績を照らし合わせたり、データ自体が信頼できるものかどうかをチェックするといった点にも注意することが大切です。
今後、FXの自動売買で稼いでいきたいと考えている方は、このフォワードテスト&バックテストに関しては絶対に詳しくなっておきましょう。
そうすれば、おのずと運用の良し悪しを論理的に判断できるようになります。