こんにちは!

シェリーです。

 

 

今回は、「コロナ(COVID−19)がFX市場に与えた3つの影響や取るべき対処例」について書きました。

 

 

2020年に起こったコロナ(COVID-19)は凄まじい感染力を持ったウイルスで、多くの死者を出しています。

そして、その影響は為替相場や株価などにも大きな影響を及ぼしました。

 

その影響は計り知れず、SARSやリーマンショック以上だというニュースも目にします

 

そこで今回は、コロナ(COVID-19)がFXにどのような影響を及ぼしたのかを詳しく解説していくので、今後のFX投資に役立ててください。

 

 

コロナ(COVID−19)とは?

コロナ(COVID-19)とは、人や動物間で感染するウイルスのことです。

風邪などのウイルス(4種類)もコロナウイルスに分類されますが、これらは感染したとしても重症化することは稀で早期に回復します。

 

しかし、コロナ(COVID-19)は、

以前流行したSARS(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス)やMARS(中東呼吸器症候群コロナウイルス)と同じで、ワクチンや治療法が確立されていないため猛威を振るってしまうわけです。

 

 

コロナがFX(為替)市場に影響を与える理由とは?

コロナ(COVID-19)の影響は顕著にFX(為替)市場にあらわれますが、その理由は投資家心理にあります。

 

FX(為替)市場というのはあらゆるファンダメンタルズが反映されていて、例えば世界情勢の変化や今回のコロナウイルスなど世界経済に大きな影響を与える要因が発生すると、FX相場のボラティリティは大きくなります。

そのようなネガティブなファンダメンタルズ要因が発生すると、投資家は自己資産を守ろうと安全資産へ投資先を変えます。

 

代表的な安全資産といえば、

 

・アメリカドル
・アメリカ国債
・日本円
・金

 

などがあげられます。

平時の時であれば様々な金融商品に資産を分散するため、急激な通貨価値などの変化は起きづらいですが、今回のコロナ(COVID-19)が発生するなど有事の時には、投資家の心理状態がネガティブになり、多くの人が安全資産のアメリカドルや日本円に投資先を変えるため過度な円高やドル高になったのです。

 

 

株式市場と通貨価値の関係性

株価市場と通貨の価値の関係性は非常に重要で、FX取引をする際には必ず株価の動向も注意しなければなりません。

 

まず、株価が上がる時というのはポジティブな状態のことで、投資家は安全資産よりも投資リスクが高めで利回りが高い新興国通貨に投資をします

そのため、南アフリカランドやトルコリラなどの通貨価値は上昇します。

 

 

一方、株価が下がる時というのはネガティブな状態で、投資家は株価が下がり始めると同時に安全資産への逃避を始めます。

その結果、先ほど紹介したアメリカドルや日本円の価値が上がり、逆に新興国通貨の価値は下がります。

 

 

コロナが与えた経済的な影響

コロナ(COVID-19)が与えた経済的な影響は非常に大きいです。

さまざまな経済的な影響がありましたが、特に影響を与えたのは観光地や交通産業でその被害は計り知れません。

 

 

コロナ(COVID-19)が発生したのは2020年の1月末で、ちょうど中国の春節と重なっていました。

そのため、団体旅行者は一切日本に来られず、京都や奈良など中国でも人気がある観光地の集客数が減り大きな爪痕を残しました。

 

また、旅行客が減れば飛行機や新幹線などの利用者数も減るため、本数を減らすなどの対策に追われ航空や鉄道業界なども減収となっています。

 

 

そのほかにも、2020年4月7日に7つの都府県で非常事態宣言が発令されて、企業は休業に追いやられています。

そのため、コロナ(COVID-19)の影響で倒産した企業は2020年4月13日の段階で53件あり、このままの状況が続くとさらなる経済的な被害が懸念されます。

 

 

SARS2002年ー2003年)の時に通貨に与えた影響

2002年-2003年にかけて猛威を振るったSARSの時も、今回のコロナ(COVID-19)と同様に為替相場に大きな影響がありました。

当時、アジアでの中国の経済的影響力はそれほど大きくなかったため、投資家は近隣国かつ主要通貨である日本円に目を向けます。

 

 

2002年11月に中国がSARSの症例を報告すると急激な円高が進み、2002年12月には1ドル=125.70円付近だったのに対し、その1ヶ月後の翌年1月には8円ほど円高になり1ドル=117.90円をつけました

 

 

その後は乱高下を繰り返しながらドル円のレートは1ドル=115.60円までさがりましたが、2003年7月にSARS封じ込め成功の発表が出されると投資家の心理状態は良くなり、緩やかな円安に振れていきました。

 

 

コロナ(COVID−19)ショック時にFXトレーダーの取るべき対処例とは?

コロナ(COVID-19)ショック時には、相場のボラティリティーが高くなるため投資チャンスと考える人もいます。

しかし、実際はそんなことはなく、要人発言などでランダムウォークになりやすいため、テクニカル分析が通用せず難しい市場です。

 

そのため、

・トレードを休止(シミュレーション実施)
・ポジションの量を減らしてトレード
・ボラティリティーの低い資産に移動
・マーケットトレンドを読みトレードを行う

 

などの対策を行い、投資リスクを減らすことをオススメします。

 

 

トレードを休止(シミュレーション実施)

トレードの休止は、ファンダメンタルズ要因が強い市場にはうってつけです。

相場の不透明さが増した中でトレードをすると、思わぬレートの変化で損失が膨らんでしまいます。

 

しかも、レートは瞬間的の50〜100pips程度動くため、成り行きでトレードをしている人は瞬時に対応することが困難です。

 

たとえ逆指値を入れていたとしても、レートが瞬間的に変動すれば思わぬところで損切りされているなどの事態に陥ってしまいます。

 

また、このような急変市場の際は、シミュレーション(デモトレード)などを活用すると良いです。

 

急変市場は数年〜数十年に1度程度で、そのような相場に慣れている人は少ないです。

そのため、シミュレーションを活用し、急変市場に慣れてから自分の資産を運用することをおすすめします。

 

 

ポジションの量を減らしてトレード

平時の時と同じようなポジション量ではなく、エントリーをする際はポジション量を減らしてトレードすると良いです。

 

コロナ(COVID-19)ショックで市場全体のボラティリティーが上がっているため、普段通りのポジションでのトレードはリスクが高く、思いがげない方向へレートが移動すると平時の数倍の損失が出る可能性があります。

 

しかし、ポジション量をコントロールすることで、万が一の損失を最小限に抑えることができます。

 

また、ポジション量が減るということは証拠金維持率が増加するということなので、強制ロスカットレートの幅を増大させることができ急変に備えることが可能です。

 

 

ボラティリティーの低い資産に異動

ボラティリティーが高い市場の時には、ボラティリティーの低い資産に移動するのも有効的な手段です。

もしFXの中でボラティリティーが低い通貨ペアに移動しようと考えている場合は、南アフリカランドメキシコペソなどレート値が小さいものを選ぶとよく、自己資産が全て無くなったり強制ロスカットになるリスクを減らすことができます。

 

 

例えば、

・Aさん : 10万通貨ドル円を買いポジションで投資
・Bさん : 10万通貨南アフリカランド円を買いポジションで投資

 

 

このような人たちで比較してみます。

AさんもBさんも同じポジション量ですが、ドル円と南アフリカランド円はボラティリティーが違うため、同じ時間ポジションを持っていたとしても損失額に差が出ます。

 

 

2020年3月26日の1日の変化(SBI FXトレードのチャートの場合)は、

・ドル円 : 約170pips下落
・南アフリカランド円 : 約7pips下落

 

このような下落幅でした。

仮にこの日の市場開始と同時に2人がポジションを持ったとすると、Aさんは1日で17万円の損失が出て、Bさんは7,000円の損失となります。

 

 

なんとその差は16万円程度で、いかにリスクが抑えられているのかがわかります。

このように、ボラティリティーの小さな通貨ペアに投資をすれば、有事の際でもリスクを抑えて投資をすることが可能です。

 

 

マーケットトレンドを読みトレードを行う(上級)

市場に絶対はありませんが、マーケットトレンドを読むことでリスクを抑えたトレードをすることができます。

 

マーケットトレンドを把握するためには、経済や為替に特化したニュースを見ることがおすすめで、このようなニュース番組は、一般的なものと違い市場が今後どう動くのかなどを詳しく解説してくれます。

 

 

また、コロナ(COVID-19)の情報を市場動向に絡めて解説しているため、より現状把握がしやすくエントリーポイントの判断材料にできます。

そのほかにも、過去のマーケット状況と照らし合わせることで、今後のトレンドを読むことができます。

 

 

例えば、似たような状況のSARSが終息するまでの期間やチャート変化などを詳しく分析すれば、コロナ(COVID-19)ショックが起きた市場にも対応することが可能です。

 

 

コロナ(COVID−19)が為替通貨に与えている3つの影響例とは?

では具体的にコロナ(COVID-19)が為替通貨に与えている影響例を見ていきましょう。

 

今回例にあげるのは、

・なぜ円高は起きたのか
・なぜブラジルレアルは急落したのか
・なぜ人民元は急落しなかったのか

 

の3つです。

 

 

なぜ円高は起きたのか

円高が起きた理由は、投資家にとって日本円が安全資産という考えがあるからです。

 

以前までは「有事の際の金・アメリカドル」と言われていて、何かネガティブな要因が発生すると金へお金が流れていました。

 

しかし、近年では有事の際には日本円と言われるほど、円への資産ショフトが行われています

 

円がなぜ投資家に安全と認識されているかというと、日本が世界で最も破産しない国だと考えられているからです。

日本は2019年時点で対外純資産残高が300兆円を超えていて、2位のドイツや中国とも大きな差をつけています。

対外純資産残高が多いということは、有事の際に日本へ資産を戻す可能性がある、つまり大量の外貨を日本円に変える可能性が高い(日本円の実需が増える)ということです。

 

そのようなことが起こるだろうと投資家は考えているため有事の際には円高になりやすく、今回のコロナ(COVID-19)ショックの際も過度な円高を引き起こしました。

 

 

なぜブラジルレアルは急落したのか

ブラジルレアルは、日本人や海外の投資家にも人気が高い通貨です。

その理由としてあげられるのが、政策金利の高さです。

 

投資する通貨ペア通しの金利差が大きいと、スワップポイントが発生するため多くの投資家はそれを狙ってブラジルレアルに投資を行います。

 

しかし、新興国通貨は信用力が低いため、有事の際の投資対象には不向きです。

 

そのため、コロナ(COVID-19)ショックが起きたときに投資家心理が悪化し、ブラジルレアルに投資していたお金を一斉に引き上げた結果、急激な通貨価値の下落が起きてしまいました。

 

 

また、ブラジルレアルは新興国通貨の中でも価値が高いため、そのほかの新興国通貨に比べてボラティリティーが高いのも要因の1つです。

 

 

新興国通貨のレート(2020年4月15日現在)を対円で見てみると、

・ブラジルレアル円 : 20.65円
・人民元円 : 15.20円
・スエーデンクローナ円 : 10.77円
・南アフリカランド円 : 5.85円
・メキシコペソ円 : 4.57円

 

となっています。

 

 

一方で間接的な力も働いています。

 

例えば、主要なコーヒーチェーン店が中国で何千もの支店を閉鎖し、これによりコーヒーの価格は18%低下しました。

 

これはコーヒーの輸出国であるブラジルにとっては大打撃となるわけです。

ブラジルは他にも工業用金属も輸出しており、その価格も今回のコロナウイルスによる中国の成長鈍化により急落しています。

 

 

したがって、ブラジルのレアルは数週間のうちにドルに対しての価値を6%減少する結果となってしまったわけです。

 

 

なぜ人民元はなんで急落しなかったのか

コロナ(COVID-19)の発生源である中国が一番通貨価値が下がりそうですが、人民元はあまり変動しませんでした。

 

その要因としてあげられるのが、中国共産党が為替レートをコントロールしているからです。

そのため、若干の変動はありましたが、そのほかの通貨ペアのようなボラティリティーはなく安定しています。

 

また、中国は為替レートだけでなく株価にも積極的に介入したり、早期にコロナに対する経済対策を打ち出したため、大幅な下落に歯止めをかけました。

 

 

まとめ

いかがでしたか。

 

コロナ(COVID-19)は為替(FX)は市場に大きな影響がありランダムウォークになりがちなため、投資を控えることが最善策といえます。

 

しかし、リスク管理やトレンドの分析をしっかりと行えば平時と変わらないトレードに近づけることができるため、記事の内容をしっかりと頭に入れてより良いトレードへ繋げてください。

シェリーと直接やり取りできる公式ラインはコチラ

投資全般の気になるご質問等は、こちらのLINEから!

気楽にどうぞ^^

Twitterでフォローしよう!

おすすめの関連記事