こんにちは。
シェリーです。
今回はROCというインジケーターをご紹介します。
ROCの正式名称はRate of Changeで、直訳するとレートの変化率(変化割合)です。
オシレーター系のインジケーターで、相場の買われすぎ・売られすぎ、相場の勢いといった情報をグラフで教えてくれます。
相場の勢いを見極めて順張りしたり、相場の切り替わりを狙って逆張りしたりなど、様々な用途があるインジケーターとなっていますね。
それでは、このROCの具体的な内容や入手方法、使い方を見ていきましょう。
この記事の目次
ROCインジケーターとは?
冒頭でも書いた通り、ROCはオシレーター系のインジケーターで、相場のレートの変化率から相場の勢いなどを分析することが出来ます。
ROCによって分析出来る具体的な情報としては、以下が挙げられます。
・相場の買われ過ぎ、売られ過ぎ
・相場の勢い
・相場の状況(レンジ相場かどうか)
次項にてROCの見方を解説しますが、ROCのグラフには様々な情報が詰まっており、状況に応じて色々な使い方が可能となっております。
なかなか使い勝手の良いオールラウンダーなインジケーターだと言えるでしょう。
ROCの見方について
チャートサブウィンドウに表示されている赤線グラフがROCになります。
中央の点線を基準とし、赤線が上下に動きながら推移しています。
上図赤色の部分が相場の強気エリア(買い優勢)で、青色の部分が相場の弱気エリア(売り優勢)となり、赤線の位置によって相場の状況を判断していくことになります。
例えば、
グラフの角度が急であればあるほど、その方向への勢いが強い
中央の点線付近をウロウロしている時は、レンジ(ボックス)相場である可能性が高い
というように分析したりします。
また、上図のようにロウソク足の動きとROCのグラフの動きが矛盾することがあり、この現象を投資用語でダイバージェンスと呼びます。
ダイバージェンスはトレンドの切り替わりで見受けられることが多く、トレンド転換サインとして有名です。
ROCの計算式について
ROCでは、【n日前の終値と当日の終値の変化率】をパーセンテージで計算し、グラフ化します。
要は、直近で価格(レート)がどれぐらい上がったのか、どれぐらい下がったのかを割合で示してくれるということですね。
価格(レート)の変化率といえば、モメンタムというインジケーターも似たような性能を持っていますが、モメンタムは、【n日前の終値と当日の終値の変化量】で計算を行います。
ROCは「率」
モメンタムは「量」
で計算するので、値動きがあまりにも激しすぎると、指標となるグラフも激しく動きすぎてしまうという特徴があるんですね。
そういった意味では、ROCはモメンタムの改良版とも言えるでしょう。
ROCインジケーターの使い方とは?
次に、ROCの具体的な使い方について解説していきます。
パラメーター設定について
パラメーター項目
・RPeriod
ROCの値を取得する期間を指定します。10,20,25に設定することが一般的です。
短期トレードであれば10、長期トレードであれば25という形で使い分けましょう。
レベル表示
デフォルトで線が設定されていない場合は、ウィンドウ右部にある【追加】から線を追加し、線の色と種類を設定しましょう。
エントリーポイントについて
・グラフが中央線の0を下から上に突き抜けた時に買いエントリー
相場が弱気エリアから強気エリアに勢い良く突き抜けた時は、「買いサイン」となります。
・グラフが中央線の0を上から下に潜り込んだ時に売りエントリー
相場が強気エリアから弱気エリアに勢い良く潜り込んだ時は、「売りサイン」となります。
・ダイバージェンスが発生した時、ROCのグラフが向いている方向にエントリー
トレンドの切り替わりサインとなるので、グラフが向いている方向に付いていくようにエントリーします。
基本的には、ROCグラフの位置と角度、ダイバージェンスに着目してエントリーポイントを探していきます。
中央線を上または下にブレイクした時は順張りトレード
ダイバージェンスが発生した時は逆張りトレード
という使い分けになりますね。
※上記のエントリーポイントは目安となります。
ROCインジケーターのMT4設定方法とは?
ROCインジケーターのMT4設定方法を解説していきます。
MT4を起動し、画面左上のファイルからデータフォルダを開くをクリックします。
いくつかのフォルダが表示されますので、MQL4→Indicatorsの順でフォルダを展開していきます。
インジケーターを保存しておく専用のフォルダが開かれますので、ここに先ほどダウンロードしたROC1.mq4のファイルをドラッグ&ドロップしましょう。
MT4に戻り、画面左のナビゲーター部分で右クリック→更新を行います。
すると、インジケーター一覧の中にROC1が追加されています。
MT4の操作方法をもっと詳しく知りたい方はこちらから
ROCインジケーターを使ったFX取引のおすすめ手法とは?
ROCは順張り・逆張りトレード共に使えるオールラウンドなインジケーターで、個人的には非常に使いやすくてオススメです。
ROCが示す様々なサインは、様々なトレードチャンスを教えてくれます。
しかし、ROCだけでは正確に相場状況(レンジ・トレンド)を把握することは難しく、上記のエントリー条件のみでトレードをしていると「だまし」に引っかかる可能性も少なくありません。
なので、他のトレンド系インジケーターと組み合わせてトレンド分析を同時に行うことで、よりトレードの精度を上げることが理想的です。
例えば、移動平均線とボリンジャーバンドです。
なぜかというと、
移動平均線であれば、短期・中期・長期の3種類の移動平均線を設置しておき、3本の線が全て同一方向に向いている(パーフェクトオーダー)、かつROCが中央線をブレイクすれば、「明確にトレンドが発生し勢いもある状態」と判断することが出来るので、そのまま狙った方向に価格が動いてくれる可能性が高まるからです。
ボリンジャーバンドであれば、バンドがスクイーズ(収束)している状態から一気にエクスパンション(拡散)すると、トレンドの初動(トレンド相場がこれから始まる)と考えることが出来るので、ボリンジャーバンドのエクスパンションとROCの中央線ブレイクの2種類をエントリー条件とすれば、よりトレンドに乗りやすくなるからです。
僕のオリジナルで開発したインジケーターの中に、「PO_ST」と「Double BB」というものがあり、これらは移動平均線とボリンジャーバンドによるトレンド分析をより効率的に行えるように改良したものです。
両者とも、ROCとは非常に相性が良く、積極的に併用していきたいインジケーターとなっております。
PO_STとDouble BBは、完全無料で皆さんにプレゼントしているインジケーターなので、ご興味のある方は是非記事を読んでみてください。
⬇︎ PO_STの記事はこちら ⬇︎
⬇︎ Double BBの記事はこちら ⬇︎
ROCインジケーターの入手方法とは?
ROCはMQL5というサイトからダウンロードが可能となっております。
まずはMQL5のサイトにアクセスし、サイト内でROCと検索すれば見つかります。
ROCインジケーターまとめ
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
終わりに、ROCの特徴を振り返ってみましょう。
・レートの変化率(割合)をもとに、相場の買われすぎ・売られすぎ・勢いの強弱などを分析する
・順張り・逆張り共に使えるオールラウンドインジケーターである
・ダイバージェンスが発生した場合は、トレンド転換のサインとなる
・トレンド系インジケーターと合わせると、更に力を発揮するインジケーターである
といった内容のインジケーターになります。
総合的に、ROCは非常に使えるインジケーターだと思います。
とは言っても、誰でも使えば勝率がアップするかどうかと聞かれたら、そうではありません。
自分のトレードスタイルに合う合わないというのは、必ず出てきます。
色々なインジケーターを使い、色々試行錯誤を重ね、勝率の高いトレードを発見してみてください。
実はFXって、それを繰り返すだけなんです。