皆さんこんにちは。
シェリーです。
本記事では、自動取引システムであるMAM(マネージドアカウント)におけるリスクや、リスクの回避方法について解説していきます。
市場には様々なコピートレードサービスが存在しますが、それらを利用する上でリスクというのは必ず付きまといます。
リスクとは、言わずもがな資金を失うリスクのことですね。
そして、結論から言うとMAMは、サービスの詳細や実績といった情報が事細かに説明されているほど信頼でき、リスクの回避に繋がります。
悲しい話ですが、投資の世界はお金がもろに絡んでくる為、詐欺のような案件や商品が蔓延しています。
そして、そういったものを提供している人たちは、ユーザーである私たちのお金が失われようがなんだろうが自分達には関係が無いというスタンスでビジネスをしていることがほとんどです。
なので、自分の身は自分で守るしかありません。
その為には、MAMに関しての情報を正しく集め、正しく判断していく必要があります。
本記事ではその方法について詳しく解説し、皆さんの資産運用が失敗しない為のお手伝いになれば良いなと思っています。
この記事の目次
MAMシステムはFXで利用しても大丈夫?
これはMAMに限ったことではないですが、投資におけるリスクというのはたった一つ、お金を失うことです。
投資はお金を対価にお金を得るものなので、当然の話ではあります。
投資に絶対という言葉は無く、MAMを利用しても100%損をしないと言い切ることは出来ません。
ただ、MAMがどういう仕組みで出来ていて、リスクが低いMAMはどういったものなのかということを理解していれば、結果的にリスクを抑えてMAM運用に臨むことが出来ます。
次項より、MAMでリスクの高低を判断する基準を項目に分けて解説していきます。
MAMシステムをFXで利用する上でのリスクヘッジの方法とは?
それでは、MAMにおけるリスクの高低を判断する項目と、その詳細について見ていきましょう。
ここでは4つの項目に分けて解説します。
フォワードテストの期間
フォワードテストとは、そのMAMを実際にリアルタイムで運用した期間のことを指し、これの期間が長いほどデータの信憑性が上がります。
また、当然ですが収支も黒字であることが望ましいです。
上図は、とあるフォワードテストにおける収支の推移をグラフ化したものですが、これと併せて実際の取引履歴なども公開されていると良いですね。
MAMは実際にトレーダーが取引を行う形式の運用につき、EAのように過去データでの検証(バックテスト)を取ることが出来ない為、フォワードテストのデータがユーザーにとっての命綱となります。
なので、MAMの良し悪しを計る際には、このフォワードテストがどれだけ細かく公開されているかが重要です。
ドローダウンの割合
ドローダウンとは、「最大残高から最も残高を減らした時の金額とその割合」のことです。
例えば、残高が100万円ある状態から20万円減らして80万円になった場合、「20万÷100万=0.2(20%)」でドローダウンは20%となります。
「ドローダウン100%=資金全損」ということになるので、このパーセンテージが高いほど危険だということがお分かりいただけると思います。
ドローダウン数値が優秀か否かの判断基準としては、20%を上回るか下回るかが目安になってきます。
ドローダウンは低いに越したことはありませんが、あまりにドローダウンが低すぎると「リスクを取ってなさすぎる」とも考えられるので、10%程度がバランスが取れているドローダウンだと言えます。
ナンピンの有無
ナンピン(難平)とは、現在保有しているポジションで含み損を抱えている場合に、同一方向のポジションを買い増し・売り増しすることで、1通貨あたりのエントリー価格を引き下げる、または引き上げるFXのテクニックです。
ナンピンは成功した時の恩恵が大きい反面、失敗した時のリスクはかなり大きいです。
言ってしまえば、ハイリスクハイリターンですね。
元々トレード1回あたりのロット数をかなり抑えめにしていたり、かなり強い根拠のあるトレードである等の理由であれば、ナンピンは有効なテクニックです。
ただ、ナンピンは使い方によってはドローダウンが一気に上がる為、ナンピンを使っているということであれば、ドローダウン数値に着目する必要がありますね。
公開データの信憑性
MAMの説明ページなどにアクセスすると様々な形でデータが公開されているかと思いますが、どのようにデータが記載されているかも重要です。
タイトル:超激アツ!前代未聞のMAMサービス開始!過去1年間でのトータル利益2,000万円!
【過去の実績】
1月:2,000,000円
2月:3,000,000円
3月:1,000,000円
4月:2,500,000円
5月:1,500,000円
・・・
例えばこのように、テキストベースでのみ数字が書かれているパターンは信憑性に欠けます。
文章で書く実績なんて、どうとでも改ざんすることが出来ますよね。
数値を見せているなら、その証拠となる取引履歴やグラフなどのデータも併せて公開しているかどうかを必ず確認しましょう。
MAMシステムはどういったものを利用すれば安全?
結局のところ、どういったMAMを利用することが理想なのでしょうか。
前項の【FXのMAM口座開設の際のリスクヘッジの方法とは?】の内容と合わせて、解説します。
半年〜1年以上のフォワードテストを行なっている
たまにフォワードテストが1,2ヶ月程度分しか公開されていない場合がありますが、いくらなんでもそれは少なすぎます。
ちょっとツイていればそれぐらい勝ててしまう可能性があるので、誤差の範囲内です。
とは言っても、MAMで数年分のフォワードテストというのはかなり難しい話なので、欲を言えば半年〜1年分のデータが欲しいところです。
取引履歴や成績をMyfxbookのURLでしっかり公開している
これが一番重要と言ってもいいかもしれません。
MAMは基本的にMT4とMT4を繋げてトレードをコピーするシステムの為、実際に取引したデータというのはMT4上に残っています。
ここでは、2段階認証が2つとも認証されているMyfxbookのURLが公開されていると信憑性は高いです。
ちなみにこのデータの公開方法は海外では主流となっています。
例えば、以下のようなものです。(クリックするとMyfxbookのURLへ飛べます)
このデータ公開方法のみが、改ざんの余地のない公開方法です。
よって、そのまま数値を参考にして良いでしょう。
ドローダウンが10%前後に収まっている
前述の通り、ドローダウンは高すぎると資金を失う可能性が高く、低ければ資金を失うリスクは低いです。
ただ、FXはお金を使ってお金を稼ぐ為、ビビりすぎてもあまりにお金にならないというのが実情なんですね。
なので、高すぎず低すぎずが理想となり、それは数字でいうところの10%前後になります。
ドローダウンが10%程度であれば、資金を全損する可能性はかなり薄いので、安定して利益を積み重ねていけるでしょう。
MAMシステムをFXで利用する際の詐欺のリスクとは?
冒頭でも申し上げた通り、MAMやEAといった投資サービスには少なからず詐欺案件が潜んでいます。
詐欺案件に手を出してしまった場合は、十中八九、損をします。
では、そんな詐欺案件には具体的にどのような特徴があるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
サービス利用料金、または商品価格が高額
EAは言ってしまえばプログラム作品です。
無料で販売しても提供者にはメリットがなく有料であることは仕方がないのですが、あまりにも高額だとそれ相応の根拠を示していない限りは怖いですね。
EAは一度代金をもらって商品を渡してしまえば、後は知らんぷりになってしまうというケースがあるので、特に慎重になる必要があります。
MAMに関しては、別途こちらの記事でも解説していますが、基本的にユーザーが儲かった金額に応じて胴元も儲かるというWINWINの仕組みとなっています。
サービス利用にかかる費用を高額にして参加のハードルを上げる、かつ運用に回す資金を減らさせるような行為は、若干の矛盾が生じるんですね。
なので、とりあえず参加料金だけをかき集め、後は適当に運用してれば良いやなんてスタンスである可能性も出てくるわけです。
本当に素晴らしいMAMであれば多少の料金を求めることはあるかもしれませんが、高額である場合にはまず疑ってかかった方が懸命です。
"稼げる”ことにフォーカスを当てすぎている
これは、あからさまにサービスの良い点ばかりをフォーカスし、ユーザーに見せているというパターンです。
投資は当然ながらお金を増やすことを目的としているわけですから、ユーザーに稼ぎたいという気持ちがあるのは当たり前です。
月100万、月200万という金額を稼げれば確かに嬉しいですよね。
ただし、100万稼げる可能性があるのなら、100万円失う可能性もあるということを認識しなければなりません。
ここをしっかり説明していない業者は、ただの売りたがりです。
これはMAMのスタイルなどにもよりますが、資産運用というものは本来リスクを抑えながらちょっとずつでも資産を増やしていく…というのが狙いです。
短期間で資産が2倍!3倍!なんていうのは、ありえません。
厳密にはありえますが、資金を全部失うほどのリスクを持ってすればあるかもしれないという感じです。
まとめ
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
終わりに、MAM・EAのリスクとその回避方法について振り返ってみましょう。
・フォワードテストを行なっていることは最低条件
・フォワードテストの期間は半年〜1年以上が望ましい
・ドローダウンは10%前後が適切、高すぎると資金全損の可能性も
・ナンピンはロット数によってはハイリスクハイリターンとなる
・公開しているデータはMT4上の画像や動画だと信憑性が高い
・テキストベースで成績を羅列しているものは、どうとでも改ざんが出来るので全く根拠にならない
以上となります。
MAMはEAと違い、実際にトレーダーが取引する運用なので、その内容も幅広いです。
投資に絶対は無いので、あんまり怖がりすぎることはよくありませんが、自身で判断出来るところはしっかり判断し、いけると思ったのであればいけば良いと思います。
最後に一つだけ言わせていただくと、投資は勝つことよりも負けないことの方が重要です。
ギャンブルと投資を混同し、大切なお金をギャンブル性の高いものに投じないよう、気を付けてくださいね。