こんにちは!シェリーです。
今回は、MAMサービスを用いた詐欺商法3パターンというテーマで記事を書きました。
FXを始めたは良いが、負けてばっかり。
何か上手く利益が出せる方法はないものか。
そんな思いを抱えながらFXをやっている方は多いでしょう。
もし、身近に利益を出している人がいるのであれば、是非ともやり方を教えて欲しい、真似したいと思いますよね。
MAMはそんな夢を叶えるシステムで、
運用実績が優れているトレーダーの取引を自分の口座にそのままコピーするミラートレードと呼ばれるものになります。
実際に利益を出しているトレーダーが代わり取引してくれるようなものなので、経験の浅い自分で取引するよりかは遥かに期待できると思われるでしょう。
しかし現実は甘くなく、MAMだから確実に利益が出るなんてことはありません。
それだけでなく、MAMには詐欺とおぼしきサービスや手口が存在し、手当たり次第にサービスを利用することは危険なのです。
MAM口座に詐欺はあるのか?
もし仮に全く知らない人が、
「あなたの資金を私が代わりに運用してあげるから手数料をください」
と言ってきたらどう感じますか?
居酒屋のカウンターで飲んでいたら、隣に座っていた知らない人に声をかけられ、
「美味しい話があるんですが、興味ありませんか?」
と切り出されたら、かなり怪しくないですか?
ハッキリ言って、詐欺を疑いますよね。
まず、相手がどこぞの誰なのかも分からない状態で信用しろというのが無茶な話です。
運用実績を見せながら、
「ほら、こんなに儲かるんですよ」
と、いかにもな感じで誘ってくるのも典型的な詐欺パターンです。
MAMは、マスタートレーダーとなる一人のトレーダーの取引をコピーし、利用者のFX口座にそのまま反映させるシステムです。
MAMというシステム自体はれっきとしたサービスなので詐欺ではありませんが、MAMサービスを利用した詐欺商法は存在します。
お金が絡むとそこに詐欺師が登場するのは世の常なのです。
MAM口座詐欺におけるマスタートレーダーの口座が詐称されている5つのパターンとは?
MAMにおける典型的な詐欺手法には、偽りの実績を公開したり、適当な取引を行なっているというケースがあります。
それらが具体的にどのようなものなのか、5つのパターンに分けて解説していきます。
取引実績を改ざんしている
実際の取引結果をそのまま引用して見せている分には問題ありませんが、詐欺業者は実績を改ざんしてユーザーに見せているケースがほとんどです。
典型的なのは、文章で実績を書いているケースです。
1月:利益率55%
2月:利益率41%
3月:利益率39%
・・・
このような感じですね。
何の証拠も無いので本当かどうか分かりません。
数値が絡む実績データなどは、その証拠が提示されていない限り全く持って信用に値しないということを念頭に置いておきましょう。
取引技術が運用実績と全く違う
MAMサービスの提供者側からすると、取引技術の高さをいかにユーザーに伝えるかが重要となります。
ユーザーとしても、やるからには実力のあるトレーダーに任せたいですから、より利益が出そうなMAMに人が集まるのは自然なことなのです。
また、単に取引技術が優れているというアピールだけではなく、売買の判断基準や損切りの基準といったプラスアルファの情報開示を行うことで、ユーザーにより安心感を与えることができます。
しかし実際にMAMを利用してみると、期待を大きく裏切られるような結果を連発しどんどん損失が膨らむなんてこともあるのです。
損失の言い訳ばかりが説明される
MAM口座で損失が出ると、当然ながら解約する人が出てきます。
しかし、それは運営側からすると運用資金の減少、すなわち運用効率の低下に繋がるので、上手な言い訳してユーザーを何とか繋ぎ止めようとしてきます。
なので、MAM業者が必死に繋ぎ止めてくるような行動を起こしてきた場合は危険信号です。
FX取引は、利益と損失を繰り返しながらトータルで利益が出るように取引することが基本です。
つまり、無敗で利益が出続けるなんてことは未来予知でもしない限りありえません。
つまるところ、
今回はかなり特殊な事態に見舞われた
今月の相場はかなり奇妙な値動きだった
といったような、ある程度の言い訳が通用してしまう世界でもあるのです。
なので、このような業者の言い訳を看破する能力も養わないといけません。
運用実績が偽られている
詐欺業者はお金をだまし取ることを目的としています。
本当のことを伝えるような誠実さはありません。
運用実績は、ユーザーがMAMを選ぶ上で最も重要視する部分です。
利益が出るのかどうかをストレートに判断できる情報なので、詐欺業者としてはここに魅力的な嘘情報を盛り込みたいと考えます。
他者の運用実績を自分のものとして公開するという手口もありますが、詐欺業者は主に次の2点の情報を偽るケースが多いです。
運用金額
巨額の金額を運用している(多くのユーザーがMAMを利用している)というアピールをすることで、そのMAMが信用に値するものだという印象を与えることができます。
「嘘から出た実」ということわざがありますが、最初は巨額の資金が集まっていると嘘を付き、それに騙されてしまう人が増えることで結果的に巨額の資金が集まるというケースがあります。
いずれにせよ、ユーザーにとって不利益であることは確かなので、安直に信じてしまうのは危険です。
利益率・金額
運用の目的は資産を増やすことですから、利回りが高いほどユーザーにとっては魅力的に映ります。
「このMAMは年間で300~400%の超高利益率を叩き出しています」
と主張するのは簡単ですが、そんな実績はそう簡単に出せるものではありません。
本当なのであれば、それ相応の証拠を提示するべきです。
また、実績の中でたまたま良かった部分だけを切り取り、常日頃から利益を出しているように見せるという手口もよく見受けられます。
実際の運用が素人によって行われている
MAM口座は、上手に取引できない自分の代わりに優秀なトレーダーが取引してくれる(取引をコピーする)システムです。
なので、マスタートレーダーには相応のFX取引経験・知識・スキルが求められます。
しかし、現実はどうでしょうか。
MAMは契約から運用までオンラインで完結するシステムであり、マスタートレーダーがトレードしている姿を見ることはありません。
つまり、実際にどんな人がトレードをしているのかを確認する術は無いのです。
プロフィールに「世界的に有名な証券会社でトレード経験を積んでいる」などと書かれていても、実際に売買しているのは完全な素人だという可能性もあります。
詐欺師は人を騙すプロであり、最初からユーザーの利益など1mmも考えていないのです。
MAM口座詐欺におけるMAM専用のプール口座で意図的に損失がでる3つのパターンとは?
MAMにおける詐欺商法の一つとして、専用の口座で意図的に損失を与えるというパターンが存在します。
いまいちピンと来ない方もいらっしゃると思うので、一つずつ解説していきましょう。
トレーダーの個人口座と違いとは?
通常のFX口座であれば、新規取引やポジション決済など、全ての操作を自分のみ行うことができます。
それがEAを使った運用だったとしても同様で、いつでも好きな時に取引を開始・休止することができます。
自分専用の口座ですから、全ての操作権限は自分ということですね。
それに対してMAM口座では、ロックアップ期間の設定などから自身の判断でポジションの決済ができない場合があります。
よって、MAMサービスを利用する際には、そのMAMがどのような口座を作成しどのような管理体制になるのかを事前に提供者に確認すると良いですね。
証券会社が海外でB Book (DD方式)
B Bookとは、ゼロサムである通常のFXの営業形態とは異なり、
トレーダーの利益→FX業者の不利益
トレーダーの損失→FX業者の利益
このように利益関係が相反する営業形態となります。
競馬や競艇を想像していただければ分かりやすく、馬券の購入代金はJRAなど運営サイドの売上となり、的中すれば当然お金が払い出されます。
中には、B BookのFX業者と提携し、ユーザー言葉巧みにMAMに誘い込み、その資金を失わせることで利益を上げるMAMサービスも存在します。
MAM口座で資金運用する場合には、そのMAMが透明性の高い大手FX業者での取引であることが望ましいです。
不当に運用報酬が抜かれることもある
MAM運用にて利益が発生した際にマスタートレーダーに支払う報酬は、FX業者が規定しているものではなくMAM口座ごとに取り決められているケースがほとんどです。
一般的には、得られた利益の何%という形で報酬が自動的に差し引かれます。
しかし、どう考えても報酬が引かれすぎている、利益とは関係の無いシステム代などといった手数料を支払わされているなど、あらゆる方法でお金を奪ってくるMAMサービスも存在します。
本来MAMサービスは運営とユーザーがWINWINの関係にあるべきもので、ユーザーが利益を得た場合にその一部を報酬として支払う、すなわちユーザーが儲かれば運営側も儲かるという図式になります。
ユーザーが損失を被っているのに口実を付けて手数料を取るような業者は、お世辞にもユーザーに利益をもたらしてくれるような存在とは言えないでしょう。
MAM口座詐欺における海外口座で出金ができない4つのパターンとは?
もし仮に利用しているMAMサービスが悪質な詐欺であった場合、とにかく早く資金を抜いて撤退したいところです。
しかし、上手くそうさせてくれないケースもあります。
海外口座の危険性
日本国内にMAMサービスを提供しているFX業者は存在しません。
つまり「MAMサービス=海外のFX業者」となるのですが、日本人からすれば海外業者というのはよほど有名でもない限り得体が知れないと感じるでしょう。
中には、最初から詐欺を目的として設立しているFX業者も存在するので、そういった悪意を見極める力が必要になってきます。
参考までに、信用性の低いFX業者の特徴をピックアップしてみました。
・金融ライセンスを取得していない
・最近設立されたばかりで無名のFX業者
・B Bookでなおかつ評判が悪い
このようなFX業者は避けておいた方が無難です。
A BookとB Bookはどちらも一長一短なので、全てのB Book業者が悪いということはありませんが、悪質な業者B Bookであることが多いというのは確かです。
ポジションを保有し続けていて出金できない
MAMサービスを利用する前に、LPOA(限定委任状)を確認することは非常に大切です。
資金の出金条件、資金のロックアップ期間などが適切かどうか確認しておきましょう。
MAM口座では、基本的にポジションを持っている状態だと出金できないことが多いので、ポジションを手動決済できるかどうかも確認しておきましょう。
それができないと、永久に出金できなくなってしまいます。
詐欺のMAM口座では、常にポジションを保有し続ける&手動決済を不可にすることで、遠回しに出金できない状況を作り出しているケースがあります。
また、LPOAの内容がかゆいところまで届いていないもの(具体性が無い)も、詐欺業者の特徴です。
出金依頼への返答がない
個人的にポジションを決済したいとなった場合に、それを運営に逐一申請しないといけないような管理体制では、何度問い合わせても返事が返ってこない、対応が遅いというトラブルが発生しがちです。
MAMサービスは基本的に海外業者ですので、言語対応が甘いというケースもあります。
MAMを利用する際には、サポート体制(対応言語、お問い合わせへの対応など)がしっかりしていることが最低条件です。
口座が凍結される
FX業者には必ず利用規約(Terms of service)が存在し、それに反すると口座を凍結される場合があります。
口座が凍結されると業者によっては出金すら不可能となり、どうにか凍結を解除してもらわなければなりません。
しかし、利用規約に違反したために凍結された場合、それを解除してもらうのはなかなか難しいというのが実情なので、そのMAMサービスを利用することが、FX業者の利用規約に反しないかどうかを事前に確認する必要があります。
まとめ
MAM口座における詐欺商法について、その危険性を解説させていただきました。
最後に、内容を振り返りましょう。
MAM口座に詐欺はあるのか?
MAM自体は非常に優れたシステムで、上級者の優秀なトレードを簡単に真似することができる代物です。
FXにおけるMAMは話題となり、誰でも上級者のトレードで利益が出せるようになると期待されましたが、それに便乗する詐欺業者の台頭により悪いイメージを抱く方が少なくないというのが現状です。
MAM口座詐欺におけるマスタートレーダーの口座が詐称されているパターンとは?
詐欺は人をだましてお金を奪うのが目的であり、緻密に練られた嘘にまみれています。
運用実績が魅力的すぎたり、やってみたいと思わせる言葉が羅列されていたりと、巧みに誘導してきます。
投資である以上、提供者はユーザーに最低限のリスクを伝える義務があるので、それを蔑ろにして甘い言葉だけを囁くような業者は自利のことしか考えていないと言えるでしょう。
MAM口座詐欺におけるMAM専用のプール口座で意図的に損失がでるパターンとは?
B BookのFX業者では、故意に損失を生じさせるようなMAM口座詐欺を組織的に行っている可能性があります。
この場合、マスタートレーダーはアフィリエイト報酬(ユーザーに登録してもらった時点で報酬が発生する)を得られるので利益を出す必要が無く、真面目に取引してもらえない可能性があるので注意が必要です。
MAM口座詐欺における海外口座で出金ができないパターンとは?
利用しているMAMサービスが詐欺であると判断された場合には、一刻も早く資金を抜いて撤退しましょう。
しかし、詐欺業者はそれを事前に想定しているので、何かと理由を付けて出金を拒否してくる可能性があります。
こうなってしまうと、どうあがいても出金できないケースが多いので、やはり最初から詐欺業者に引っかからないよう目を凝らしてMAMサービスを選んでいきたいところです。